睡眠の質を上げるためマットレスの重要性を本気で考えよう。腰痛対策にも

睡眠の質を上げるためマットレスの重要性を本気で考えよう 腰痛対策にも マットレス
この記事では
睡眠に大事なマットレス、
スプリングマットレス? フォームマットレス? これらのタイプや
「S字姿勢」が保てているかのチェック法など概要を捉えたい方はこのページをざっと把握できますよ!

マットレスとは

ベッドマットレス(mattress)とは、
寝具としてベッドの上や敷き布団の下などに用いるものです。 
由来はアラビア語でmatrah(マトラ)という語で
「横たわる場所」の意味を持ちます。
 
 
 

マットレスを利用シーンで大きく分けると

ベッド用 主にベッドで木製などのフレームの上にのせる20cmくらいのもの、
さらにその上に10cm前後の薄手のものを重ねて使うタイプがあります。
布団用 敷き布団と床の間で、敷き布団の補助の役割で使われます。
最近では機能性の高いマットレスを直接1枚でフローリングや畳の上に敷いて使えるものも出てきています。

マットレスの材質、代表的な2種

スプリング(バネ)を入れた「スプリングマットレス」

ボンネルコイル
スプリング
最も普及していて、一般的に知られているスプリングです。
渦巻き状になった鋼のコイルを縦方向、横方向に連結させます。
しっかりとした弾力性と程よい硬さです。
横揺れも少なく、体を面で支えます。寝姿勢は体重がかかるところに沿って緩やかに沈みます。
ややかための寝心地を好む人向きです。
ポケットコイル
スプリング
不織布などの小さな袋に1つ1つのコイルを包んで並列、もしくは交互に配列し敷き詰めたものです。
並列配列ですと交互配列よりもコイルの数が少ないので間隔が広がり、柔らかな寝心地となります。
交互配列ですと隙間を詰めて並べるようになるため並列配列よりもコイル数が多めとなり、横揺れのしにくいしっかりとした寝心地となります。
先ほどのボンネルコイルは「面」で体を支えますがポケットコイルは1つ1つのコイルが点で支える構造となっています。
体圧を吸収しますので、体の凹凸を捉えて点で沈むのが特徴です。
寝心地はやや柔らかめになりますが寝返りもコイルの反発力を活かすことができます。
  複数人で寝られるような場合、相手の寝返りなどに影響を受けにくいので横幅のあるベッドに向いています。
デメリットがあるとすればコイルを1つずつ袋に入れるため、ボンネイルスプリングよりは若干通気性に劣ります。
価格は比較的高めになります。
高密度スプリング
(ハイカウント)
ボンネルコイルスプリングの1.5倍以上の高密度で鋼鉄を編み上げたものです。2倍以上のものもあります。このため耐久性に優れています。
クッション性は低くなりほとんど沈みませんので、硬めの寝心地を好む人や体重が重い人に向いているといわれています。

ウレタンフォームなどを入れた「フォームマットレス」

金属のバネなどを使わないため、処分の際も環境負荷が少ない利点もあります。
近年、今まで使用していた寝具に加える方法で機能を追加する利用も増えてきています。

ウレタンフォームはポリウレタンを発泡させて硬化させたものとなります。
硬さには軟質、半硬質、硬質などの違いがあります。
高反発フォームマットレスは硬めの寝心地を、
低反発フォームマットレスは軽く沈み込むような寝心地となります。
形状復帰性にすぐれている特徴から、マットレスなどに幅広く応用されています。

ウレタンフォームとは違いますが細かいポリエチレン樹脂などを使ったものなど独自開発されたものも登場してきています。

マットレスのサイズ

マットレスの幅と長さは、日本工業規格(JIS)で定められています。
JIS規格での一般的なサイズを見ておきましょう。
長さに関しては1,950mmと2,050mmがあり、後者はロングサイズと表記がある場合があります。
下に横幅を表にまとめました

これらは国内の規格となりますので、海外製のマットレスの場合は多少変わる場合もあります。
また、流通しているサイズに違いがあるため、購入の際は注意が必要です。
マットレスの
サイズ名称
(表記)
横幅製作寸法の許容差
シングル (S)980mm960〜1,000mm
セミダブル (SD)1,200mm1,180〜1,225mm
ダブル (D)1,400mm1,380〜1,425mm
ワイドダブル
(WD)
1,520mm1,500〜1,550mm
クイーン
(Q or CQ)
1,600mm←JIS規格ではワイドダブル横幅1,520mmまで定められていますがそれ以上は各メーカーによります。流通しているものの多くはこちらのサイズとなります。
キング (K)1,800mm

長さはこちらです。

マットレスの長さ製作寸法の許容差
1,950mmタイプ1,930〜1980mm
2,050mmタイプ2,030〜2,080mm

ご覧いただくとわかるように、JIS規格で決められてはいるものの、製作寸法に許容される範囲があるため、メーカーによって多少サイズが異なるというわけです。

長さについても1,950mmと2,050mmのタイプが基本サイズですが、許容される範囲で見ると
一番コンパクトだと1,930mm、
最大ロングタイプだと2,080mmと、150mmもの差があります。
やはりメーカーにより異なりますので長身の方は長さもチェックポイントにするとよいでしょう。

快眠できるマットレス 5つのポイント

  1. 正しい寝姿勢を保てること
    人はリラックスして立った姿勢をそのまま横にした状態で眠るのが理想的と言われています。
    身体には凹凸があり、部位によって重さも異なります。また仰向け、横向きの姿勢によっても条件が変わってきます。
    このバラバラな荷重をバランスよく支えることがマットレスに求められます。
    ■硬すぎるマットレスだと
    肩や背中、腰、お尻などに負荷がかかり血行障害を起こしてしまいます。
    ■柔らかすぎるマットレスだと
    荷重のある腰、お尻部分が沈み込みます。寝返りが打ちにくく、睡眠中ずっと負荷が集中してしまいます。
    寝姿勢が安定しないことで、腰の筋肉が緊張し、腰痛の原因となります。
  2. 寝返りがしやすいこと
    寝返りは一晩に20回前後が良いとされています。
    多い方が良いのか?少ない方が良いのか? 
    どちらもよくありません。
    寝ている間、血行障害が起こると人は自然と寝返りをします。
    寝返りを打つことで、この圧迫から身体を解放し、筋肉を休ませます。
    本来、自然な寝返りは、起きている間に背骨や関節、筋肉にかかった大きな圧力や負担による「身体の歪み」を調整するものです。
    ですから適度な寝返りは睡眠中の圧迫からの解放以外に、1日の歪みを整えるために必要なことです。
    ただし、寝返りがしにくいマットレスであった場合、寝返り自体に余分な体力を使い、不要な寝返りを多くすることにつながってしまいます。結果、安眠を妨げる要因となります。
    睡眠不足だけに終わらず、身体のねじれ、歪みを引き起こします。
    寝返りの重要性を意識しましょう。
  3. 「正しい寝姿」と「寝返り」のための体圧分散性が高いこと
    「正しい寝姿」と「寝返り」の重要性は先に述べた通りですが、この2点のために必要だと考えられている点が「体圧分散」です。
    凹凸と荷重の違う身体の各部位にかかる圧力を分散させることで、負担を和らげるのが体圧分散性です。
    寝返りを打つときも、体圧を分散させた上で反発性が高ければ、余計な筋力を使わずに済むため、睡眠の邪魔をしません。
  4. 通気性
    眠っている間の汗で通気性が悪いと蒸れやすくなるため、夏は非常に暑く、不快に感じてしまいます。
    また、湿気がたまりやすい場所なので、マットレスにダニやカビが発生しやすくなります。
    快適性だけでなく、清潔に保つ意味でも通気性は重要となります。
  5. 耐久性
    特にマットレスの腰、お尻の部分は荷重のためにへたりやすくなります。 ヘタリが生じているのに使い続けると寝姿勢を悪くし、身体への負担をかけることになります。 そうは言っても頻繁に買い替えにくいものなので耐久性があるものに越したことはありません。

この5つのポイントはマットレスを選ぶ際にチェックしていきましょう。

新しくマットレスを買い替える場合、これまで使ってきた硬さ、柔らかさを好んで探すのか、多少柔軟に新しい使用感を受け入れられるのかはポイントになります。

今まで使っていたマットレスが自分にあったもので、使用感も気にいっていれば、近い特徴のものを探せばよいですね。

もし今使っているものが気に入っているけれど、熟睡感がなかったり、腰痛などの不調を感じている。このような場合は今までのタイプと異なるものも念頭に置いて探す必要もあるかと思います。お試し期間などを設けているメーカーもあるのでそれを利用するとよいですね。

硬さに関してだと
一般的には体重が軽い方、お子様は体の沈み込みが少ないため、硬すぎるマットは体の負担を感じやすいです。ソフト〜レギュラーがおすすめです。

平均体型・体重の方であればレギュラーの硬さが良いと思います。

体重が重めの方はあまり柔らかいマットレスを選ぶと体の沈み込みが激しく、体が疲れやすくなります。マットレスの耐久性においてもすぐにヘタリが生じることになるでしょう。
やはりハードの硬さがおすすめです。

ただし、最近では一番体圧がかかる腰の付近と頭部、足部で硬さを変えられるタイプのマットレスなどもあります。

脊椎 S字イラスト理想の自分の体に合うマットレスは
仰向けで寝ている時の寝姿が、立っている時の横姿と同じ「S字」の姿勢が保てるかと言われています。

体格のよい方が柔らかいマットレスで寝た場合、お尻や腰の部分がへこんで「くの字」になるとしたら、寝ることで腰に負担をかけるようになってしまいます。

体格が華奢な方が硬すぎるマットレスで寝た場合、肩、背中、お尻のみが接する寝姿になりますから、それ以外のパーツが浮いてしまい体を痛めてしまうことが考えられます。寝ていても体を緊張させて眠ることになります。

やはり体型、体重、さらに体の不調などを考慮した上でマットレスを選ぶことは大事です。

「S字」姿勢が保てているかチェック

仰向けに寝てマットレスと腰のへこみの間の隙間に手のひらが1つ入るかどうか試してみてください。
そのくらいの余裕があれば大丈夫です。
ご自分で手を入れられない場合は他の方に手のひらを入れてもらいチェックしてみてください。

睡眠の質を上げるためのマットレスの重要性

ベッドで寝ている赤ちゃん睡眠の質を上げるために
規則正しい生活、適度な運動、食生活、ストレスケア、光刺激への対応などが言われていますが、やはり睡眠環境を整えることは大事となってきます。

快適で自分に合った寝具を選ぶことが重要です。

理想的な寝姿勢、寝返りのしやすさが睡眠の質に大きく関係していることがわかり始め、マットレスの体圧分散性や弾力性、適切な硬さ、通気性などが求められるようになってきました。

マットレスは
寝具の中で一番睡眠の質に関わるといってもよいでしょう。
特に体が資本となるスポーツ選手や腰痛など体の不調に悩まされている人々にとって優先度の高い要素です。

もちろん同じように枕選びも重要ですが、マットレスを中心に寝具を見直してみることをおすすめします。

一昔前と違い、良い睡眠、腰痛などの解消に手助けとなるマットレスの研究開発が進み、多くのメーカーが機能性の高いマットレスを製品化しています。

ユーザーは体型も異なれば、悩みも千差万別です。誰かにとって最高なマットレスでも、あなたにとってはしっくりこないマットレスかもしれません。
特徴の異なるマットレス選びで疲れることもあると思いますが、多くの利用者の声から最適で、快適なマットレスを探しましょう!

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